好景気?

最近新聞でもネットでも「景気上昇」の文字がやたら目に付く。
いざなぎ越え・・・バブル越え・・・などなど。全く実感のわかない僕はホントかよ?と呟くことがしばしば。
特に建設業界はこれからが本当の不況になると思っている。電子入札によるダンピングの加速。総合評価と言いながらも現実的には「価格」勝負の入札。
本当に我々地元建設業者が生き残っていく道はどこにあるのだろうか?
良く耳にする落札率という言葉。予定価格に対する落札価格の比率。それが高止まりであると「談合」という言葉が必ず出てくる。しかしながら落札率が高いといっても予定価格の範囲内であって、当然100%を超えることのない数字である。発注者が公表している単価を使用し、公表している分掛りを使っての積算であれば今の時代ほとんどその価格を弾き出すことができる。(多少誤差はあるけれど・・・)
しかし、その価格での入札はできないから自社の実行予算を作成して入札に臨む。その予算は予定価格との剥離が大きい場合もあるし、予定価格を超えてしまう場合も少なからずある。
しかし、企業であるがゆえに「利益」というものは追い求めなければならない。いくら安く受注しても利益というものが無ければ企業として成り立つことはできない。
周囲の業界を見てみると、製造業などの大企業は過去最高益を出している。しかし、建設の業界においてはいまだそのような事を耳にする機会はめったにない。

今日の日経は大幅な下げを記録した。解除されると言われていた量的緩和措置(ゼロ金利政策)も好景気という言葉の羅列には程遠く延期を決めた。言葉のみで好景気と言っているが、現実は正社員の大量リストラによる企業収益向上が主な要因だろう。
確かに企業としての利益は上がっている。しかし、現実は支払う給料が少なくなり受注は横ばいという事態でも企業収益は向上するんだ。リストラされ、安定した給料をもらえなくなった人々は路頭に迷っている。
そして、その穴埋めをするのにフリーターやパートなど低賃金で生産することのできる人員を確保している。

勝ち組・負け組という言葉が盛んに飛び交っているけれど、いまの好景気という言葉はなんか違うと感じる。
当然、企業努力をしない会社は淘汰されてしまう。当社もお客様第一で営業をしなければならない。