批判と許容

gokaken2006-02-07

昨日東横インの社長が謝罪会見を開いた。僕は今日ワイドショウでその模様を見たのだが、最初に行った会見とは全く違って平身低頭の謝罪会見だった。当然東横インがやってしまった違反の数々はいけないことであり、特に障害者の方々にとっては遺憾に思う事例である事には間違いない。しかしあれだけ謝罪している人間をマスコミは更に批判を強めて「嘘っぽい」「心底からの謝罪ではない」とわめきたてているのには辟易とした。
ライブドアの堀江さんもそうであるが、一時の視聴率のためにはTV出演やインタビュー・若手のホープと持ち上げるだけ持ち上げて、いざ容疑者になると手のひらを返して叩き続ける。弱いものは徹底的にやっつけると言う今の風潮はいかがなものなんだろうと考えてしまう。次元は全く違うが、いかなる有識者・賢人・権力者であっても一切法律・規則に違反したことが無いという人はいないであろう。今回の東横インの社長が行った違反にしても、実際の実害をこうむった障害者の方がいるのだろうか?その場で困った事例があったのだろうか?何もなかったからそれでいいとは思わないが、あまりにも騒ぎを大きくしすぎなのではないだろうか?
一人の違反者を吊るし上げて悪党に仕立て上げ、四面楚歌の状態に追い詰めてなお叩き続ける。一種の弱い者いじめに見えてしまうのは僕だけなのだろうか。僕はあのような事件を声高に批判し続け、その方のプライベートまで暴露し、本当かどうかわからない「元社員」を顔を隠して出演させ、世論がその報道に流される現状は異常としか言いようが無い。
実害を与えてしまった姉歯事件は断固糾弾されるべきであるが、条例違反を犯した人物をあれまで追い詰める必要性は本当にあるのだろうか?「きちんと直させていただきます」「本当に申し訳ございません」と何度も頭を下げる西田会長。「直すって言ってるんだから、なにもそこまで・・・」と呟いてしまった管理人。どんな親でも子供たちには「弱いものいじめはしちゃ駄目だよ。」「みんなで集まって一人をいじめるようなことをしちゃ駄目だよ」と教えているはずなのに・・・

常に流れている「謝罪会見」。この映像を今の子供たちが見て大人になっていく過程で「当たり前だ」と思ってしまうことが僕は恐ろしい。違反者である西田会長も一納税者であり日本国民である。悪者を追い詰めて叩くことだけが一種の美徳化されていくことは絶対にあってはならないと思う。「失敗は成功のもと」僕はこう言われ育ってきた。どうかこれからはきちんと改修されたホテルで新しい一歩を踏み出し、また温かいもてなしをしていただける「東横イン」になってほしいと密かに応援している管理人である